It's a good question!

こっちに来て、一緒に働いている方々が雇用のことに関してすごく不安に感じている、ということを実感する。
こちらでは、"レイオフ"が結構現実的なこととして、みんな恐れている。特に、このごろは世界全体で不景気だし、開発しても、本当にそれが製品化につながるのか、さっぱり分からない。
同僚も、かなり心配している。"日本ではレイオフされているのか?"、"他の海外拠点は閉鎖されていないのか"、"顧客は、今の開発品をどう思っているのか"とか、矢継ぎ早に訊いてくる。
こちらも答えを持っているわけではないので、答えようがない。"3月までに、顧客が今の開発品を進めるのかどうか回答してくる"って答えて、何とか話を区切ろうとした。それでも諦めずに、"顧客に受け入れられなかったら、どうなるのか?"ってさらに訊かれたので、"It's a very good question!"って答えて、みんな大爆笑になってその場は収まった。だが、きっと同僚の不安は収まってないんだろう。
こうやって同僚と話していると、今の不況の影響をひしひしと感じる。私自身も、来たからには、2-3年くらいはこっちで仕事したいと思ってる。ただこういう状況なので、"やっぱり、すぐ帰って来い!"っていつ言われてもおかしくないとは覚悟している。
今回のこの場を収めたフレーズは、院生の頃に、「学会で分からない質問されたら、とりあえず"It's a good question!"って言って相手の質問を褒めなさい」って客員教授で来ていらっしゃった先生に教えてもらったもの。文字通り、"いい質問だ"って褒めている、というよりも、"いやー、痛いところを突いてくるね"っていう感じなんだろうなぁ。