消費税10%で日本を救う法/伊藤元重(NIRA理事長、東京大学教授)

やっぱり、需要がないのか。消費税増税の駆け込み需要といっても、上がったら消費が落ち込むのは目に見えている。一時的に需要は発生するが、その後に続かなければ、必要ない供給力の整理が進まないんじゃないのかな、って気がする。
環境対策・地球温暖化ガス排出削減っていうのも、結局は新しい需要を作り上げたいがための言い訳になりつつあるように思える。要するに、既存の設備を廃棄して、太陽光だの風力だの、って別の設備需要を作りたいがために。もう、そうでもしないと、需要が作り出せなくなっているようだ。環境対策・地球温暖化ガス排出削減っていう話も、当初はもっと崇高な理念があったのかもしれない。でも、既にきれいごとではなく、新規需要創出のためのネタにされてしまっている。もう、「二酸化炭素が温暖化に寄与している」などということは、その内容の真実性なんかどうでもいいのかもしれない。